新年を迎えて感じる事は、地球環境問題が色々なところで話題に上るようになってきました。特にテレビでは地球温暖化の特集番組ではかなりの時間をかけてやっているので皆さんも気付いているでしょう。
最近は新聞の社説などでもよく採り上げられていますが、一口に地球環境問題といっても、大気汚染、水質汚染、土壌汚染、地球温暖化、オゾンホール、砂漠化、種の絶滅など、色々な方向からの取り上げ方がありますが、私たちが生きる上で身近にせまる地球規模の危機の問題であることには変わりありません。
環境問題はまさに地球規模の問題であり、一国だけでは駄目で、世界規模で連携して取り組まなければなりません。現在、地球温暖化、二酸化炭素の増加問題があります。火力発電所や自動車の排気ガスによる空気の汚染問題でもあります。これも社会の進展度、先進国と開発途上国との違いによる受け止め方で立ちふさがっているのが現状です。これを考えると50年後の地球は、今まで誰もが体験したことのない様な危機的状況に陥ってしまっているのではないかとさえ感じられます。
企業もあらゆる面で環境問題を事業化し、21世紀のビジネスの主流は環境対策商品と考える様になって来ています。これまでは、地球環境問題に取り組むことは「企業のイメージアップ」という側面が強く、企業のCSRなどこぞって"環境にやさしい企業"を唱えることを企業指針にしているのが現状でした。
しかし、環境ビジネスの世界では大きく変わって来ています。 日本ではその象徴的な出来事が、自動車業界ではトヨタ「プリウス」に見られます。排気ガス規制が最初に行われた70年代では、トヨタなど大手自動車メーカーは、ホンダ、マツダの新興勢力に後れを取っていました。しかし1997年に、社運を賭けてトヨタは21世紀の車の象徴として、省エネ効果が期待できるハイブリッドカー「ブリウス」を登場させました。
プリウスの発売時期については、97年12月に行われた京都会議に間に合わせのか、京都会議の席にプリウスを持ち込み、世界のNGO関係者に乗ってもらいアピールしたのでした。新聞各紙もガソリンと電気モーターを動力するハイブリッド車を好意的に取り上げセンセーションになりました。
トヨタの関係者にとってプリウスは、それほど売れないと予想していました。なぜならそれまでのガソリン車なら200万円くらいのものが、250万円くらいしたから当然かもしれない。しかし、販売当初から予想以上の販売成績を上げる事になり、今でもプリウスは1か月待ちになっていると聞きます。
このハイブリッドカー「ブリウス」をきっかけにトヨタが変わった。トヨタだけではなく経済環境が変わったと言った方がいいでしょう。それまでの環境対策は企業にとってイメージ戦略の一環で、「わが社も環境に取り組んでいます」と言っていただけだったのが、環境に強い商品が売れるということがプリウスで初めて実証されたからです。
それだけでなく、プリウスを作ったことによって、ヨーロッパやアメリカでも、トヨタは自動車メーカーとして最先端を走っていると、圧倒的な信用力も得る事になった。この事は、環境にいい車を作れば売れるだけでなく、少しぐらい高くても売れることもわかったからです。"環境にいい商品ならそれぐらい高くても売れる"という社会環境が変わってきたのでした。
CO2の問題一つを考えても、国家と国家で排出権取引をやろうという時代においては、当然、同じ性能で同じ値段だったらCO2を出さない商品のほうが売れる。ノンフロン冷蔵庫もそうですが、どのメーカーでも環境にやさしいものを開発できればヒット商品になるとわかった。今や自動車業界だけでなく家電メーカーはこぞって省エネ対策の商品を出している。
家電団体では、普及率が高く、エネルギー使用の多い家電・ガス製品等に対して、エネルギー効率を高めるよう、省エネ法で効率の基準値が定められています。最近では製造メーカーの技術が進み、基準値をクリアしたエネルギー効率の良い製品、いわゆる"省エネ製品"が多く販売されるようになりました。
消費者の私たちでさえ、これらエネルギー効率の良い製品を選ぶこと、さらに、上手な使い方の省エネ行動を心がけることで、エネルギー消費を抑えることができるのです。

今年に入って自動車関係ではアメリカ・デトロイトにおいて北米自動車ショーが開催し、環境にやさしい車のコンセプトカーが勢ぞろいしたと聞きます。またアメリカ・ラスベガスでは国際家電ショーも開催され、省エネの冷蔵庫から液晶テレビまで、省エネ対策の家電が一斉に出品しているという。今や、環境に優しいコンセプト商品でなければ売れない時代になってきています。
